こんにちは!
SNS集客の専門家 ビジネス成長コーチの篠木(しのき)です
60歳になり、3度目の起業をすることになった理由について、お話ししています。
生まれてから大学卒業までの生い立ちをご存知ない方は、まずこちらからご覧ください↓
2.会社員時代
2-1.新入社員の頃(5年目まで)
人見知りのコミュ障で、記憶力も悪かった・・・
でも、なぜか好奇心だけは強く、
「自分が知らない世界を見てみたい!」
「今の社会の仕組みって、どうなってるの?」
その一心から、大手金融機関に就職しました。
あと1つ付け加えるなら・・・
「無理やり仕事で人と接すれば、
人見知りやコミュ障を克服できるのでは?」
今から思えば、そんな淡い期待を抱いていたのかもしれません。
私が配属された営業店には、”ザ 営業マン”を絵に描いたような上司がいました。
日中の営業は当然のこと、夜も接待、週末はゴルフ。お客様の懐にグイッと潜り込み、あらゆる手段を駆使して案件をモノにする!
部下には「オレに任せろ!」
営業店長には「収益目標、必達いたします!」
逆立ちしても、絶対にマネできないと確信しました。
「会社ではこういう人が出世するのか・・・」
私は体力がなく、体育会系のノリでは飛び込み営業をこなせない。
また、営業マンとして、2つの致命的な欠陥がありました。
- お酒が飲めず、夜の接待ができない
- 運動オンチで、接待ゴルフができない
会社員として出世の道を断たれたのも同然 😭
さらに悪いことに・・・
コミュ障のため、上司にゴマをすることもできません。
悪気はないのですが、思ったことをオブラートに包まず、つい言ってしまう・・・
その度、周りの空気が凍りつきます😱😱😱
「あれ? やってしまった???」
たまに気づくこともありますが、ほとんどは気づけません😓
数々の致命的な欠陥を補うため、他の人がやっていない手法をコッソリ使います。生きるため、私に残された数少ない選択肢でした。
実はこれ、17年後に担当する大規模プロジェクトの決め手に・・・
(またあとで、まとめてお話しますね)
何と言っても、一番きつかったのは、仕事が終わってからの社内の飲み会です。
鬼上司から日本酒を注がれて、すぐ飲みほせないと・・・
「オレの酒が飲めないのか!!」
「酒の一滴は血の一滴!!」
すごい剣幕で怒られます。
とはいえ、そういう上司は例外。大半の上司や先輩は、社会常識のカケラもない私に、いろいろ教えてくれました。
一通りの研修が終わって独り立ちし、外回りの営業をするようになった頃、日本はバブル経済が始まっていました。
世の中では、巨額の資金が動き始めており、新人でもその恩恵を受けることができました。
約2年半で、次の営業店へと転勤になりました。
ここで、日本経済のバブルは絶頂期を迎えます。
お客様の中には、都心の土地を売って一生使いきれないほどの現金を手にした人や、賃貸ビルを建てて安定した家賃収入で贅沢な暮らしを楽しむ人、株式投資で一財産を築いた人などなど・・・
「うわっ、こんな生活があるのか!!!」
サラリーマンの家庭で育った私は、本当に驚きました。
土地の価格は上昇を続け、天井知らず。
「土地神話」を誰もが信じていました。
ビル建設やレストラン出店、事業承継・相続対策などのお手伝いをさせていただきました。
お客様が喜ぶ笑顔を見ると、自分も世の中の役に立てている気がして、やりがいがありました。
取引金額が大きいので、毎月1件ずつでも大口案件を成約するだけで、ノルマは自然に達成できます。
目標を達成すれば、基本的に上司から文句を言われることはありません。
酒が飲めなくても、怒られなくなりました😊
個人的には、この時期、社内結婚をして、家庭を持ちました。
しかし、喜びも束の間、この営業店の後半になると、金融引き締めにより、バブルは崩壊。
それまで、羽振りのよい生活を送っていたお客様の中には、対応が遅れて、事業が倒産したり、返済不能な借金を背負って一家が離散するなど、悲惨なケースも目にすることがありました。
1990年秋、長期金利が急上昇した際、ビル建設資金を借入していたお客様に、将来も金利が高止まりした場合の賃貸ビル収支予測シミュレーションをコッソリ作成し、お見せしたことがありました。
中には、返済できない厳しい予測が出たお客様もいました。
でもオブラートに包まない方が、お客様のためと直感したのです。
数週間のうちに、何人かのお客様から電話があり
「ビル売ったから・・・」
「えぇ~、売ったんですか?」
「そう、だから返済する・・・」
当時は、不動産価格がまだそれほど暴落しておらず、売却資金で借入金を返済しても、生活するには十分な現金が手元に残る状態でした。
正直、驚きました! まだババをつかむ買い手がいたのです。
ある暑い夏の日、そのようにビルを売却したお客様の一人から電話がありました。
「今日、飲みにいくから、夕方きてくれ」
「え、何ですか?」
「暑気払い・・・」
お客様は、2代目社長で、まさに若旦那。
基本的に私は夜の接待は避けていました。
しかし、お断りできそうな気配ではありません。
私はほとんど飲めないので、社長がほぼ一人で飲む形となり、1軒目、2軒目とかなり飲んで、
「もう終電の時間だし、終わりだよな」
と思っていたら、3軒目に行き、それからさらに4軒目へハシゴします。
結局、明け方まで飲み歩きました。
(最初の1杯を除き、私はウーロン茶でしたが)
社長はすっかり酔っ払ってしまい、4軒目もそろそろ終わりかなという頃、ポツリと言いました。
「ありがとな・・・」
「???」
「ビル、売れたから・・・」
「あぁ、はい・・・」
「君が持ってきた収支予想を見て、ようやく売る腹が決まったから・・・」
その夏の夜、若旦那社長は、そのお礼で私を接待してくれていたのです。
よっ、江戸っ子でい!!
ほぼ一人で飲みながら、朝までカラオケを大声で歌っていたあの嬉しそうな笑顔を、私は一生、忘れないでしょう。
もし、あのタイミングで売り抜けていなかったら、巨額の借金だけが残り、絶望的な状況に陥ったはず・・・
経済をはじめ、ビジネス環境は刻々と変化しています。
数年に1度、激動することもあります。
そんな時ほど、的確な情報を入手できるかが、天国と地獄の分かれ目。
調査力がなければ、事業の参入や撤退のタイミングを間違え、大損します。
たとえ耳が痛くても、歯に衣着せぬ言い方も、時には必要だと思いませんか?
2-2.調査部門時代
バブル崩壊の影響で、営業店での新たな案件が少なくなる中、本部の調査部門へ異動になりました。
調査の種類は、主に業界調査、産業調査です。
例えば、自動車業界、IT業界、流通業界、飲食業界、美容業界などというときの業界です。
今、どういう業界が伸びていて、また衰退しているのか?
それぞれの業界動向や、ある業界の中にはどんな企業があって、各企業の特徴、強みや弱みなどを調査するのが仕事です
そうした情報を参考にして、どんなお客様と積極的に取引を進めていくのか、あるいはどこに注意をしながら取引すればいいのか、営業店や本部各部は判断します。
担当者は、毎日、朝から担当業界の業界新聞や業界専門誌を読んで、業界知識を蓄積していきます。
社会勉強のために、金融機関に就職した私にとって、これほど好奇心が満たされる部署はありませんでした。
世の中には、どんな情報源があり、どう調べればいいのか、わかるようになりました。
環境が激動しているときは、特に調査のスキルが欠かせません。
売れない理由はいろいろありますが、突き詰めれば、ほとんどの原因はリサーチ不足。
しっかり調査すれば、たいてい解決するものです。
当時の調査活動を通じて予想されたのは次の2点でした。
- インターネット・ビジネスが伸び、社会は急速にネットワーク化されていく
- 一方、金融業界は人員過剰で、今後リストラの嵐が吹き荒れる
まぁ、こんなことは誰でも簡単に予想できたと思います。
私はこっそり人生のプランB作りに取り組み始めました・・・
せっかく的確な情報を得ても、使わなければ何の意味もありません。
あなたはどう思いますか?
この後、私は営業の現場に再び戻ることになります・・・
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